村田諒太「皆さんに感謝！！」

今日のプロボクシング世界ミドル級タイトルマッチ チャンピオン アッサン・エンダム 対 村田諒太戦について、私はこう見ました。

ポイント的には圧倒的に村田君が有利でした。（私の採点はフルマークで村田君）エンダムも前回からは戦法を変えてきました。でも、根本的なところは変わっていないように見えました。この戦い方だったら、中盤までに村田君がエンダムをとらえるだろう。その時点でKO出来るかどうかは分からないが、前回のように、エンダムを逃がす事はないと思っていました。ただちょっと気になったのが、村田君のパンチの打ち方です。特に右ボディ。ちょっとオープンブローだなと僕は受けました。相変わらず右ストレートは威力を感じましたが、前回の試合より、力みを感じました。KOを意識し過ぎているとは、思いませんでしたが攻撃がちょっと単調で、足がそろってしまうところが1～2回見えました。ボクシングに限らず、どんなスポーツでも一瞬の隙と言うのが命取りになります。この辺は、次回以降の為に練習の仕方を考えたらいいのではないかと思いました。今回の勝因はボディブローにあると思います。重量級なので軽量級のような息も止まるような連打はいらないと思うけれど、やっぱりコンビネーションブローは必要です。前回ほとんどなかったボディブローをコンビネーションに組み入れたことは大きな勝因だったと思います。

それと村田君をバックアップするトレーナー陣、コーチ陣がしっかりしていたのも勝因だったと思います。元世界チャンピオンの飯田覚士君の独自のトレーニング方法は、僕達では、失礼、僕では全然思いもよらないものです。もう一つ失礼をお許し頂けるならですが、飯田君は天性の素質を持ったボクサーではなく、努力のボクサーでした。だからその努力で鍛えられた体力と肉体は、引退後もそれほど衰えることもなく続いて行ったと思います。それと研究熱心さ。頭を使うという点でも、引退後の人生で大きく生きていると思います。その努力と知力の人からコーチを受けて、みんなの力が集まって大きな力になっていると思います。そして村田君の人柄、素直さ。いくらスタッフが良くても、選手に受け入れられるだけの素直さが無ければ、上達はありません。自分は強いから、自分は間違っていないからと思ってしまうと、そこで成長は止まってしまいます。村田君は素直だし、常に考えています。何をどうしたらいいか分かっているのです。ただ、やるだけでは結果は出ません。