至誠通天

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パワーボクシングの比嘉大吾

村田君と同じ日に行われたWBC世界フライ級タイトルマッチで初防衛を果たした比嘉大吾。フライ級とは思えないパワーボクシングで、挑戦者のトマ・マソンを7RTKOで下した。

皆さんは、グティ・エスパダスというメキシコのボクサーをご存じだろうか。豆タンクの異名を持つエスパダスもパワーボクシングで、グイグイ攻めていきました。僕の記憶に間違いがなければ、世界フライ級チャンピオンはWBAがエスパダスで、WBCがミゲール・カントでした。二人ともメキシコのユカタン半島の出身で、好対照のチャンピオンでした。パワーボクシングのエスパダスに対して、大学教授の異名を持ち、頭脳的なボクシングをしていたのがミゲール・カントです。ちょっとスタイルは違うところはありますが、比嘉がエスパダスで、マソンがカント。実際、エスパダスとカントの試合はカントが勝ちました。

比嘉とマソンの試合を観て、ふと約40年前の試合を思い出しました。当時は、外国のボクシングの試合がテレビ中継されることはほとんどなく、結果は、ボクシングマガジンで知ったと記憶しています。でも、比嘉は練習熱心だしエスパダスより数段パワーが上だと思いました。そしてスタミナ。

あれだけの手数を出しても、まだ力でねじ伏せようとする。大したものです。師匠の具志堅会長とは、全然スタイルが違うが私は、比嘉のパワーボクシングが好きです。

WBAチャンピオンの井岡一翔サイドに「大晦日は出来ない」と断られたそうですが、めげないで次の試合に全力で臨んでほしいです。

井岡は前のタイトルマッチ以降、ジムに来ていないとか。寂しいですね。プライベートはプライベートで大事にして、ボクシングはボクシングでしっかりやってほしいと思うんですがね・・・?

もし実現するなら、二人とも万全のコンディションで臨んでほしいものです。ケガや故障で、水を差すようなことは絶対辞めてほしい。これからの日本ボクシング界の為にも、比嘉のパワーボクシングと井岡の精密ボクシング。力と力のぶつかり合いを見せてほしいです。

約40年ほど前のエスパダス対カントのような試合になるかどうかは分からない。今のままだとパワーボクシングの比嘉に勝機があるように思いますね。同郷の浜田さんの持つ、15連続KO勝ちにあとひとつ。次回の試合で並んでほしい、そして、連続KO記録を伸ばして行ってほしいものです。

それともう一つスーパーフライ級のモンスター井上尚弥とならどっちが強いかな、最近2試合は沈没しているけれどロマゴンはどうなのだろう?なんて考えます。強豪が多いと本当に血が騒ぎます。